目次
低用量ピル(OC)とは?
妊娠を防ぐ3つのOC作用
1 排卵のストップ
OCを服用すると、女性ホルモン(エストロゲン、プロゲストーゲン)が血液中を循環します。
血液中の女性ホルモンが十分ある状態になります。
視床下部・下垂体が、卵巣へ排卵を促す働きをしなくなり、排卵が抑制されます。
2 精子の子宮内進入の抑止
黄体ホルモン(プロゲストーゲン)の働きで、子宮頸管粘液の性状が変化して(粘性を高める)、精子を子宮内に入りにくくします。
3 受精卵着床の抑止
OCを服用すると子宮内膜が薄くなり、たとえ排卵が起きて受精した場合でも、受精卵が着床しにくい状態になり、妊娠を防ぎます。
OC(低用量ピル)の効果
OC(低用量ピル)には避妊以外の効用が
海外では、避妊や月経調整のほか、ニキビの治療として10代から使用されている例も多くあります。ここ最近ではうまく自分のライフスタイルにOC(低用量ピル)を取り入る女性が増えています。
OC(低用量ピル)を服用することで一番実感できることは、月経に伴う不快感が少なくなることでしょう。
それにより、仕事でもプライベートでも常に安定した自分を築き、充実した日々を送ることができます。用法をきちんと守れば、女性にとってうれしい効用がたくさんあるのです。
月経(生理)周期をコントロールできます
月経(生理)周期とは、「月経(生理)の始まった日から次の月経(生理)が始まる前日までの日数」をいいます。OCを服用するとこの月経(生理)周期がキチンと28日周期になり、月経(生理)がいつ来るかもわかるため、毎月のスケジュールが立てやすくなります。
また、旅行といった月経(生理)が重なると困る場合でも、OCで月経(生理)を簡単にずらすことができます。「いつ月経(生理)が来るかわからない」という心配がなくなるので、仕事やプライベートの行動範囲もより広がります。
主な効用
避妊 | 月経不順や月経過多の改善 | 月経前症候群の緩和 | 月経痛の軽減 |
ニキビの改善 | 卵巣がんの発症率の低下 | 子宮体がんの発症率の低下 | その他いろいろ |
OCのマイナートラブル(慣れるまでに感じる症状)について
マイナートラブル 通常は1~2ヶ月でおさまります
OCをのみ始めたらマイナートラブルと呼ばれる症状が出ることもあります。
- 頭痛
- だるさ
- 軽い吐き気
- 乳房の張り
- 下腹部痛
- 不正出血
これはOC(低用量経口避妊薬)によって体内のホルモンバランスが変わるため、体が慣れるまでに感じる症状です。多くの方は1~2ヶ月のみ続けているうちにおさまっていきます。
※こうした症状が長く続く、だんだんひどくなっていくなど、気になることがあればご相談ください。
OCの安全性について
血栓症の誘因
現在のOC(低用量ピル)はホルモン量が非常に少ないので、かなり稀な副作用といわれています。ただしタバコを吸う人がOC(低用量ピル)を服用すると、血栓症になる危険性が高まりますので、OC(低用量ピル)服用をきっかけにして禁煙しましょう。
これはOC(低用量ピル)に問題があるのではなく、喫煙そのものに健康への悪影響を及ぼす可能性があるためです。(過去に喫煙していても、禁煙すればOCをのむことは可能です。)
がんとの関係
乳がんや子宮頸がんになる可能性がわずかに高まると言われています。でも定期検診を受けていれば早期発見が可能ですので、過度な心配は不要でしょう。一方、OC(低用量ピル)を服用することで、卵巣がん、子宮体がんになる可能性は低くなるといわれています。
OCと性感染症
OC(低用量ピル)にはHIVやクラミジアなどの性感染症を防ぐ効果はありません。性感染症の予防には、コンドームを併用するのが理想的です。
オンライン診療も利用できます
当院で継続してピルを内服されている方などに限り、オンライン診療等での処方もお選び頂けます。
クリニックに来院することなく、ご自宅や会社からでも処方を受けられ、ご自宅に郵送されますので、通院の負担軽減および利便性の向上(時間の有効活用)にお役立てください。
(※オンラインで処方できる方は条件があります。処方できない方もおりますので【ピル郵送│Web予約のご案内(継続処方のみ)】をご確認ください)